前の記事では、 留年や浪人は、伝え方次第で 不利になるかどうかが変わるとお伝えしました。
ここでは前の記事でお伝えしたポイントをふまえ、具体例をご紹介していきます♪
ご自身のケースに当てはめて 考えてみてくださいね。
具体例でみてみよう(1)浪人の場合
第一志望に再挑戦した
例
「~~という思いがあったため(※1)、〇〇大学を志望していました。
1年目は不合格だったのですが、何としてもここで学びたかったため(※2)、両親の支援を受けて(※3)、 もう一度挑戦しました。」
(落ちてしまい、実際に入った大学がもともとの志望と異なる場合)
「2年目も残念ながら不合格だったため、自分の実力では難しいと受け止めて(※2)現在の大学に入学を決心しました。」(※4)
ポイント
※1: 日本一を目指したい、 特定のことを学びたいなどの思いを 明確に伝えます。
※2: ※1と同じように、出来事の背景にある 自分の「思い」を含めて伝えましょう。
※3: お世話になっている人への配慮・感謝を 示す表現をしましょう。
※4: 「実際に入ってどうでした?」と訊かれる可能性があるため、 自分が身を投じた環境を前向きに捉え学んできたことを伝えましょう。
もし、入学した大学に満足していない 場合に、無理に前向きに伝える必要は ありませんが、わざわざ不満を言う 必要もありません。
「学内だけではなく学外での活動に注力した」など、他のことも含めて前向きに過ごしたことを伝えましょう。
いかがでしょうか。
これを「第一志望に落ちてしまったため、再度受験をすることにしました。」と簡素に伝えてしまうと、視野の狭い人に見えたり、親への感謝のない人に見えてしまう可能性があります。
大学以外の進路を予定していた
少数ではあると思うのですが、 まれにあるためご紹介しますね。
例
「実は現役の年には、大学に入ると 考えていませんでした(※1)。
当初は、~~になることを目指して いたので、その目標に向けて練習や試合に明け暮れていたのですが、2年目の時に~~という状況になったため、やむなく(※2) 方向転換を決断しました。」
ポイント
※1: ちょっと意外なことを先に伝えると、「どういうこと?」 「えっ、何で?」と興味が湧きます。
※2: 「やむなく」「悩んだ結果」など、苦渋の決断だったことやカンタンに 決めたわけではないことが伝わる 言葉を入れると、重みが伝わります。
具体例でみてみよう(2)留年の場合
単位の計算違い
例
「素直に申し上げて、(※1)進級に必要な単位数を誤って 認識しており、必要単位数に 足りなかったというのが理由です。
(※2) 両親にも余計な負担をかけて しまったので、(※3) こういう間違いは二度としないと心に決めています。」(※4)
ポイント
※1: 「正直に申し上げて」など、率直に打ち明けていることが伝わる表現をします。
※2: 自分のミスである場合、 あれこれ長く説明せず、 簡潔に伝えましょう。
※3: 先ほどの例でもあったように、 迷惑や世話をかけた方への 感謝・配慮を表現します。
※4: この出来事をふまえて、単位のことに 限らず、日常から何か気を付けていることがあるかを 訊かれる必要があるため、 用意しましょう。 (物事をギリギリでクリアする スタンスをやめる、など)
特になかった場合は、「今」 考えて実践しましょう。
「失敗から学ぶ」スタンスを見せる ことが大切です。
なぜかというと、社会人になって 仕事をする中で、私たちは たくさんの失敗をするからです。
小さなものから大きなものまで、 「腐るほど」失敗をします。
その一つ一つでめげてしまったり、 やる気をなくして自暴自棄になってしまっては、いくら命があっても 足りません。(笑)
なので、失敗をした後、反省をした後、 具体的にどう学んで行動を変えたのか。
ここに成長があり、面接官は 知りたいと思っています。
とれるはずの授業がとれなかった
例
「素直に申し上げて、自分の注意不足でした。
(※1)2年生の頃、アルバイトでお金を稼ぐことが楽しくなって いたため、大学の授業は 最低限にしたいと思っていました。
(※2) いくつかの授業は、 試験さえクリアしていれば単位が 取得できるという噂だったため、 授業にほとんど出席せずにいたの ですが、ふたを開けてみると 出席数も要件にあったことが分かりました。
本当に甘かったと反省しております。」(※3) (※4)
ポイント
※1: 自分の甘さ・ミスであり白旗を 上げていることをはじめに表現します。
※2: 出来事の背景にある「思い」を含めます。
※3: 再度、自分の甘さであることを 正直に打ち明けましょう。
※4: その後、心を入れ替えて何か行動に変化があったのかなどを 訊かれる可能性があるため、 きちんと準備しておきましょう。
やる気をなくした
例
「少しお話ししづらいのですが、 正直に申し上げると、私は 大学に対してやる気がなくなって しまった時期が、一時期ありました。
(※1)今思うと本当に甘かったと 思うのですが、(※2)当時は~~という思いがあり、(※3)どうしても学業に力を入れることが できず、単位が足りず 留年となってしまいました。」(※4)
ポイント
※1: まずは簡潔に伝えます。あれこれ長くすると回りくどいのと、 言い訳がましくなってしまいます。
※2: 反省していることを示します。
※3: 出来事の背景にある「思い」を表現しましょう。
※4: 今後の意気込みなどを訊かれる可能性があるため、用意しましょう。「少し遠回りしてしまいましたが、ここからは気持ちを入れ替えてしっかり頑張っていきます」など。
いかがでしょう。
そろそろ、おおよそのポイントをつかんで頂けたでしょうか。
さらに見ていきますね。
具体例でみてみよう(3)転籍、編入の場合
短大から四大に編入
例
「もともとは~~という思いがあって短大を選択したのですが、(※1)学んでいくうちに~~という思いが強くなったため、(※1)~~大学への編入を決心しました。」
または… 「もともとは~~という思いがあって 短大を選択したのですが、学んでいくうちに、 社会に出て自分が何をしたいのか、 もう少し模索したい思いが 強くなり、(※1)その手段として~~大学への編入を決心しました。」(※2)
ポイント
※2: この流れの場合、「じゃあ今は社会に出てどうしたいと思っているの?」「なぜ~~大学を選んだの?」と訊かれる可能性が 高いです。しっかり用意しましょう。
学部・学科・コースを変える
例
「もともとは~~という思いがあって〇〇学科を選択したのですが、(※1)学ぶうちに~~に対する関心が強くなったため、(※1)〇〇学部への転籍を決心しました。」
(※2) または… 「もともと~~という思いがあって 〇〇学部を選択したのですが、(※1)素直に申し上げて授業のレベルが 非常に高く、全くついていけない 状態でした。
(※3)自信もなくなってしまったことと、~~に関心が強くなったこともあり、 両親にも相談した上で ○○学部への転籍を決断しました。」(※2)
ポイント
※1: 出来事の背景にある「思い」を伝えましょう。
※2: 「実際に転籍して、どう?」と 訊かれる可能性が高いです。 用意しておきましょう。
※3:自分の実力不足以外何でもない= 降参をしている、白旗を上げている事はシンプルに、率直に伝えます。
さいごに
いかがでしょうか。
様々なケースをご紹介したので、伝える際のポイントは理解して頂けたのではないかなと思います。
そして、読む中で「これってマズくない?」と思うものもあったでしょう。
自分のミスや過信で留年してしまった、大学に対してやる気がなくなってしまった。
はい。不利になります。
もし、ご自分でご自分の経緯は不利になりそうだなと判断したら、いい意味で諦めてください。
「いい意味で」というのがポイントです。
下手によく見せようとしたり、隠そうとする必要はないということです。無駄ですから。
なので、オープンに話してしまう。
堂々と打ち明ける。
その上で、「心を入れ替えてこれから頑張っていきます」「だからそれ以降は、~~という風に心がけています」と、今後に向けた決意表明をしっかりしましょう。
ここが何より大切です。
繰り返しになりますが、大前提はどのように伝えると、 自分の状況を理解してもらえるか。
自分の真意が伝わるか。を考えて言葉を練り出すことです。
どう言ったら「よく見えるか」 ではありません。
よく見せようと、無理をしたり事実を曲げる必要はないのです。
あなたの過去・状況・心境を真摯に伝え、今後に向けた決意表明をしっかりしましょう。
応援しています!!
ポイントまとめ
◆留年や浪人は、それそのものが不利になるわけではない。
◆どのように伝えると自分の状況を理解してもらえるか。、自分の真意が伝わるかを考える。
◆不利になる場合は、いい意味で諦めて今後の決意表明をしっかりする。