転職を考え始めた第二新卒の方に、ぜひ考えてほしい7つのこと、続編。
ひとつ前の記事では、事実と事実でないことを見極めるといったことをお伝えしてきた。
今の会社を辞めさえすればゼッタイに解決するのか?
あなたが会社を辞めたい理由は、どんなことだろうか。
1.他にやりたい仕事がある
2.給与が不満
3.就業時間が不満
4.人間関係がうまくいかない
多いところでいうとこんなところだろうか。
第二新卒に限らず一般的な転職においても言えることだが、「他の企業であればゼッタイに解決できるのか?」という観点は大切である。
1.他にやりたい仕事がある
何を目指すか明確なのかもしれないが、もし今と全く仕事に就こうとしているなら、今自分がやりたいと思っている理由やイメージが自分の幻想でないのか、よく注意する必要がある。
良い面だけを見ていて、いざ挑戦したら想像と違っていて諦めてしまった、ということだって充分有り得るのだ。
場合によっては、いきなり転職するのでなく副業的にやるとか、ボランティア・アルバイトレベルでやるとか、そういう可能性も模索するのもアリかもしれない。
2.給与が不満
求人票に明示されているので、入社時点で解決する可能性があるだろう。
ただ、入社後の上がり幅・モデル年収まで見ないと本当は分からない。
入社時点ではいいけれど将来的な上がり幅が少ないということも充分有り得る。
また、既に目星の会社があった場合「自分はそこに受かるレベルなのか?」を知る必要がある。
いわゆる業界の人気企業だったりすると、転職活動でも採用のハードルが高い可能性がある。
場合によっては書類選考で落ちてしまうかもしれない。絵に描いた餅で転職を決めないことが大切だ。
3.就業時間が不満
業務の特性上仕方ない部分もあるだろうが、一方で自分の割り切り(今日はここまでしか仕事しない!)をしたり、業務遂行能力を上げたり、適度に力を抜くことで軽減される可能性もある。
力を抜くというのは、実はとても大切なスキルだ。
ちなみに筆者は「力を抜く」ということがなかなかできず、「成果を上げられなかった自分はここにいる価値がない」「会社に申し訳が立たない」といった風に考え全てを全力で受け止めてしまって自分で首を絞めていた時期があった。
上司の前では「申し訳ありません…」とうなだれつつ、裏ではケロッとする。
「怒られちゃった~」とテヘペロする。
そういう「受け流し」も、長く生きていくには大切なことなんだと学ぶことで、仕事がラクに、楽しくなった。
他の企業であれば、ゼッタイに同じことは起こらないと言い切れるのか?
前項とも関連するが、意外と見落としがちな観点である。
あなたが転職理由に挙げたことは、あなたが行こうとしている業界や企業であればゼッタイに同じことが起こらないだろうか?
就業時間や給与については、入社後に企業の事情で変わってしまうことが充分に有り得る。
実際筆者の周りでは、土日休みの仕事がしたくて転職をしたのに入社後半年も経たずに、事情が変わって月に一度土日出勤が発生することになったと嘆いている友人がいた。
「月一回くらいなら」と思えればなんてことはないが、そのこと自体よりも「面接の時にも土日休みがいいって話してたのに…」と、会社の対応に対して落胆していた。
面接官自身、面接時点では社内のそうした動向を知らなかったかもしれないし、知っていても言えない場合が有り得る。
給与についても同じように、業績が悪化すれば下げざるを得ないのだ。
つまり、就業時間や給与だけを改善する目的で転職することは、心からオススメしない。
より仕事の内面に関わるような動機も合わせてもっていれば、外的な状況が変わっても「やり甲斐」をもって邁進していけるだろう。
今の勤め先の他にやりたい仕事ができた、という場合であれば、どんなに大変でもそれに挑戦していきたい、と思えるくらいの気概が必要である。
環境が変わるということは、肉体的にも精神的にも意外と負荷がかかる。
「やりたい仕事」の現場感・リアリティをふまえた上で、それに挑戦していきたいという覚悟がないと、「こんなはずじゃなかった」「もっと違う仕事をしたい」と、すぐに萎えてしまうだろう。
なお、ここで伝えていることは全て、転職活動をした際にも関わってくる。
あなたがどこまで今の会社で奮闘し、吟味し、考えた結果転職を決断したのか。人事はそれを見ているのだ。