第二新卒 という不思議な言葉が定着して10年以上になるだろうか。
新卒・第二新卒の就職支援、転職支援を経験した視点から第二新卒の転職について今一度考えてみよう。
第二新卒とはどんな人か?
「新卒で入社後3年程度以内の人」を指す。
明確な定義ではないため、4年目であっても「第二新卒」の感覚で受け取られることがある。
第二新卒は新卒とどう違うのか?
以下、比べてみると第二新卒は「新卒と中途の間」くらいの存在であることが見えてくる。
新卒の採用
■メリット
・企業のカラーに染まっていない「社会人はこういうものだ」と、自社のカラーに染めていける
・若く元気がある人間が入ることで企業のリフレッシュになる
・優秀な人材をはじめから社員として迎える(囲う)ことができる
■デメリット
・初期投資がかかる業界・企業・業務知識、社会人としてのマナー、意識教育(研修・教育の時間・経費)
・マナー、スタンス等社会人としての土台がないためそこから話す必要がある(現場での負担)
第二新卒の採用
■メリット
・基礎的な教育・研修がされているため新卒よりは初期投資がかからない
・比較的フレッシュである
■デメリット
・すぐに辞めてしまう危険がある
・業界知識・業務経験はあるものの比較的浅い
中途の採用
■メリット
・初期投資が少ない業界理解・知識・業務経験を有している
・早期の業績・成果・採用経費回収を期待できる
■デメリット
・前社の風土・手法が固定観念として妨げになる可能性がある
つまり、第二新卒とは
第二新卒とは、新卒と中途の中間のような存在。
そして、選考の際に企業が一番気にしているのがデメリットに記載したうちのすぐに辞めてしまう危険がある。
これをふまえ、「企業にリスクとして見られるから」ではなく、これから長い間、仕事に向き合い生活していくということを考えた時に。
第二新卒となる方は、ぜひ相当に吟味をしてから転職を決断してほしい。
第二新卒の転職を決断をする前に…
安易な決断はあやふやな活動を生み、あやふやな活動は自分にとって成功なのか失敗なのかわからない結果を生む。
このため、転職を決断する前によくよく考えていただきたい点を紹介しよう。
1)事実と事実でないことを見極める
自分が問題と感じている事について、何が事実で何が事実でないかをしっかり見極める。
これは別の記事で書いているのでぜひ活用してほしい。
⇒第二新卒で転職が頭によぎったら、まずは自分の問題解決能力を上げよう
もしかすると、1つでも可能性が見えるかもしれない。
2)本っっ当にゼッタイ解決しないのか?問いかける
私たちは苦しい状況に立たされたり、一度「きつい」「難しい」と感じると、もう「きつい」「難しい」というパッケージを決めてしまってそれ以上吟味しない傾向がある。
でも、ここでもう一度、心を静かにして自分に問いかけてみてほしい。
3)一人で決めず、少なくとも同期以外の人に3人は相談する。
相談相手は「選ぶ」ことが大切。
これは別記事で詳しく書いているので、そちらを参照してほしい。
⇒第二新卒の仕事の悩みを同期に相談するのは意味がない?
そして「3人」は相談すること。
人それぞれ、異なる立場・考え・経験値のため、同じことを相談しても一字一句同じ回答ということは有り得ないからだ。
結論が同じだったとしても、考え方・プロセスが異なる場合がある。自分にとって共感する言葉も、違うかもしれない。
ともかく、勤め先を変えるという大きな決断をするのだから、視野を広げてよくよく吟味してほしい。